国債とは、「国庫債券」の略であり、国が発行する債券（借金）です。
国は、国債を発行することにより、国債の買い手（銀行や証券会社や保険会社や投資家など）から、借金をしています。
国が国債を発行する際は、銀行や証券会社や生損保などの金融機関が、入札方式により購入し、これが、その他の機関投資家や個人に販売されます。
国債は、平成１５年１月から紙としての発行はなく、金融機関の口座上の表示のみです。
国債の利息は、国債を保有している間、通常は年に２回支払われます。
国債には、それぞれ「満期（償還日）」が設定されており、このいわゆる返済日には、全額返金されます。
国債には、「利付国債」と「割引国債」があります。
利付国債は、半年ごとに利子の支払いがあります。
発行価格と額面金額（満期時の返金額）が、一部例外を除き同じです。
割引国債は、利子の支払いがありません。
発行価格より額面金額が高いので、その差は投資家の利益です。
利付国債には、「固定利付型」という、半年に１回決まった額の利子が支払われるものと、「変動利付型」という、半年に１回支払われる利子額が変動するものがあります。
国債を、発行から満期までの期間で分けると、「短期国債（１年未満）」と、「中期国債（２年～４年）」と、「長期国債（５年～１０年）」と、「超長期国債（１０年）」になります。
国債は、発行根拠から数種類に分かれます。
「財政法」に基づいて発行される「建設国債」は、国が管理する公共施設（道路や港湾など）の建設に不足な資金を調達するため、発行されます。
「特例法」に基づいて発行される「特例国債」、別名「赤字国債」は、予定している予算が、税金収入だけではやりくりできない場合に、資金を集めて財源の不足部分を補てんするため、発行されます。
「特別会計に関する法律」に基づいて発行される「借款国債」は、国債の支払資金に充てるため、発行されます。
「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」に基づいて発行される「復興債」は、東日本大震災の復興に必要な財源を賄うため、発行されます。
「財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律」に基づいて発行される「年金特例国債」は、基礎年金の国庫負担の追加に伴い、見込まれる費用の財源となる税収が入るまでのつなぎとして、発行されます。
個人向け国債の中途換金は、発行から１年経過した場合や、災害救助法の適用対象となる大規模災害に遭った場合や、保有者が亡くなって相続が発生した場合などの条件をクリアすれば、可能です。
ネットで中途換金の申し込みをしたり、本人確認書類や印鑑を持って口座のある金融機関に行ったりすることで、手続きできます。
他人に、どこかの金融機関で債券の口座を開いてもらい、その他人に「譲渡（売却）する」ことも可能です。
